最近、某漫画アプリのCMやTwitter(今はXか。。。)の広告欄でよく見かけるリノシー。一時期のウェル〇ナビやみんな〇大家さんレベルの広告を展開しています。ではリノシーとは実際どのような企業なのか、良い点悪い点は何か、自分なりに評価してみました。リノシーをやろうかどうか迷っている方は是非参考にしてみてください。
あくまでリノシーを利用していない私目線での評価であることはご承知置きを!
そもそもリノシーって何?
一言で言うと、「不動産投資に関わる業務すべてをフルサポートしてくれる会社」です。物件の選定から融資の手続き(ローン)、入居者の募集や売却まで、全ての手続きに対応してくれます。様々な手続きを1か所に集約できるのは手間がかからず、メリットと言えるのではないでしょうか。不動産投資に関わる知識も教えてくれるそうです。
個人的には、不動産投資の知識もなしに始めるなよ、とは言いたいが。。。
つまりリノシーを活用する=不動産投資を行うということになります。なお、リノシーが取り扱う物件は中古ワンルームマンションです。
第一に不動産投資は資産運用としてはありなの?
結論から言うと、ありです。資産運用をする人であれば読んだことがあると思われる有名著書「金持ち父さん貧乏父さん」では、不動産投資はお金を生み出す資産として紹介されています。逆に1円も生み出さないマイホームは負債と明言しています。
不動産投資は金持ちになるための道の一つと言えます。事実、金持ちと言われている人は大抵多くの不動産を所有しています。ここで大事なことは、「不動産を所有すること」ではなく「資産価値が高い不動産を所有すること」です。資産価値が低い不動産では赤字を出し続けることになってしまいます。そのため、不動産投資はミドルリスク/ミドルリターンと言われています。
不動産投資の概要
では不動産投資とはどんなものかを解説していきます。
不動産投資とは取得した不動産を他人に貸し出し、その家賃収入を得るという投資方法です。資産価値が高い物件であれば家賃収入も高く、金持ちになれる可能性を十分に秘めたものと言えます。不動産投資のメリット・デメリットは下記の通りです。
不動産投資のメリット
その① 家賃収入(不労所得)を得ることができる
リノシーでは副業と紹介していますが、主収入(会社員であれば給料)以外の収入ルートを作れるのは非常に心強いです。所得が増えるのは勿論ですが、主収入が途絶えた場合の保険にもなります。
その② 節税が可能
不動産投資による節税は複数存在するので、いくつか紹介したいと思います。
節税策1が減価償却です。簡単に言えば建物は経年劣化していくため、経年劣化した分(資産価値の目減り分)を経費として扱うことができます。
節税策2が損益通算が使用可能。これは個別株と同様、赤字になった場合に主収入から損失分を差し引いて所得税・住民税を算出する仕組みです。
節税策3が贈与税・相続税です。現金と比べ、不動産評価額は大抵低いので大きな減税となります。
なお、タワマンによる減税は不公平を生むとして、我らがキッシーは増税是正を検討しているそうです。
その③ 株式等と比べれば資産価値の変動は緩やか
株式や為替(FX)と比べれば変動が緩やかなので、安定して収入を得られることができます。
あくまで「比較」だから、変動や暴落のリスクはきちんと理解しておきましょう
不動産投資のデメリット
その① 空室だと家賃収入は”0″
当たり前と言えばそうですが、不動産投資で一番のネックは空室です。特に資産価値が低い物件は借り手がいない可能性が高くなります。
その② 管理が大変
賃貸はあくまで持ち主は自分なので、何らかの不具合があれば自分が責任を持つことになります。特に修繕系は思わぬ出費になりかねません。また、新しい入居者を迎えるためのクロスの張替え等ももちろん自分の出費になります。
その③ 購入時の莫大な費用
マイホームを購入した人はご存知だと思いますが、不動産の値段の他に印紙代やら不動産取得税、必要ならリフォーム代など購入には多額のお金が必要になります。また、マイホームと違って住宅ローンは使用できませんので、不動産担保ローン(住宅ローンと比べれば金利は高い)を利用する必要があります。つまり初期投資費用が半端ないということです。
リノシーを介して行う不動産投資のメリット・デメリット
では、リノシーを使って行う不動産投資のメリット・デメリットを挙げていきます。
リノシーのメリット
メリットその1 フルサポートが受けられる
不動産投資は多くの書類や手続きが必要になります。家を購入した人はその煩雑さがお分かりいただけると思います。このような面倒な手続きを1か所でサポートを受けられるのが一番のメリットだと思います。管理もアプリ一つで一括管理ができるそうです(公式ホームページより)。これは絶対に楽です。
メリットその2 AIで物件の選定・評価が可能
不動産投資を行う上で一番重要なのが資産価値が高い物件を選ぶことです。不動産投資の知識がなくても、AIにより客観的に物件を評価することが可能です。
いや、AIに頼らず自分で決めろよ。。。と言いたいなぁ。その家に住むのはAIじゃなく人間なんだし。
メリットその3 不動産会社に支払う仲介手数料がタダ
フルサポートなので仲介料はないそうです(ホームページより)。ただこれはデメリットに繋がるから、、、という感じです。
リノシーのデメリット
デメリットその1 利回りの低さ
不動産を所有している友人に質問してみたところ、思ったより物件の利回りが低いと答えをいただきました。これは広告費や事務作業等の費用を差し引いている、つまり手数料が原因と思われます。資産運用をしている人ほど気にする手数料、これを妥当と考えるかは皆さん次第です。
デメリットその2 取り扱い物件がワンルームマンション
取り扱い物件が限られるため、いくらAIが評価するとはいっても選択肢が限られます。また、ワンルームマンションであれば管理費・積立修繕費等の費用もかかるので、家賃設定にそのことを加味する必要があります。
何よりもワンルームマンション投資の最大のリスクは、最後に売れるかどうかです。マイホームであれば住み続けるという選択肢はありますが、投資用の不動産であればその選択肢はなく、最後に売却する必要があります。そして、ワンルームマンションは特に流動性が低く(つまり売れない)、売れても購入額を大きく下回る可能性が高いです。ワンルームマンション投資をやめとけと言われる所以はこのためです。出口戦略はきちんと考える必要があります。
デメリット?その3 アマゾンギフトが貰えたり貰えなかったり?
こちらは皆さんの口コミ情報であり、投資とは異なるので「はてな」を付けています。
リノシ―の資料請求・初回面談を受けるとアマゾンギフト券〇円分貰えると広告しています。ですが貰えたり貰えなかったりしているそうです。口コミなので真実かどうかはわかりませんが、貰えるためにはプラスの条件があるそうです。
リノシ―は企業的にはどうなの?
リノシ―の親会社はGA technologies(3941)という上場企業です。不動産総合ブランド「RENOSY(リノシー)」の開発・運営を中心に営業している会社です。HPや決算短信等よりここ3年の簡単な概要を確認しましょう。
売上高
- 2023年4月:634億円
- 2022年4月:489億円
- 2021年4月:318億円
営業利益
- 2023年4月:9億4799万円
- 2022年4月:2億2699万円
- 2021年4月:-2億1300万円
営業利益とは本業から得た利益のことを指すぞ。いくら売り上げが高くてもこの値が低かったら「この会社大丈夫?」状態に陥ってることになるな。だからその観点からは特に問題なしかと。
当期純利益
- 2023年4月:3億7699万円
- 2022年4月:-6100万円
- 2021年4月:-3億5199万円
これだけ見ると、コロナの影響を受けたが順調に波に乗っている企業と考えられます。
懸念点:自己資本比率の低下
- 2022年10月:35.0
- 2021年10月:36.40
- 2020年10月:38.40
私が気にしているのは自己資本比率の低下です。自己資本比率は文字通りの意味であり、これが高いとコロナのような不況に立たされた時にも耐えられる安定した会社と見なされます。
自己資本比率が40%を超えると堅牢、20%を下回るとけっこう危ないとよく言われいます。この会社は30%台なので問題となるレベルではありません。経営成長のために投資していることは明言されているので値が低くなるのは当然ですが、個人的にはやはり気になる。。。
結論:自分はリノシ―を活用するか否か
私はリノシ―を活用することはないです。ワンルームマンション投資のリスクが私のリスク許容度をはるかに超えています。マイホームの住宅ローンを背負っている今、さらにローンを組むのは避けたいという考えがあるからです。勿論ワンルームマンション投資に興味があり、まずはリノシ―から始めてみたいという方は応援します。投資のスタイル・リスク許容度は人によって異なります。リノシーの強みの一つである入居率が高いというデータは不動産投資において大きな強みであると思いますし、面倒な作業のサポートがあるのは非常に助かるはずです。
- 不動産投資は魅力的な収入と考える
- ワンルームマンションは利回りや流動性の低さ、そして不動産投資における初期投資額がネック。住宅ローンがある自分ではリスクが重すぎる
- 少なくともすぐに潰れるような会社ではない。
資産運用は個人の責任です。特に不動産投資はローン、つまりレバレッジをかける投資方法です。行う場合は必ず慎重に行動しましょう。
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