この記事を見る皆さんは積立投資を行っている、もしくは行おうと勉強している方だと思います。そして皆さんなら何回もこの魔法の言葉を聞いたでしょう。
アクティブファンドではなく、インデックスファンドにしておけ
今回はこの魔法の言葉を補強してしまう記事となりました。是非参考にしてみてください。
インデックスファンド・アクティブファンドとは?
まずは復習からです。投資信託には大きく分けてインデックスファンド(パッシブ型)とアクティブファンド(アクティブ型)の2種類に分かれます。それぞれの特徴は下記の通りです。
インデックスファンド
- とある株価指数(S&P500など)を指標にして、連動するように作られたファンド
- 指標となった株価指数が上がれば一緒に上がり、下がれば一緒に下がってしまう
- 信託報酬(つまり手数料)は低く設定されている
アクティブファンド
- とある株価指数を超えることを目標に作られたファンド(ただし、実際は目標とする株価指数を設定していないファンド多し)
- 株価指数とは連動していないため、関係なく上下する
- 信託報酬は高めに設定されている
インデックスファンドが勧められる一番の理由は信託報酬の低さです。もしインデックスファンド・アクティブファンドが同様の成績を収めたとしても、信託報酬の差がそのままの差となり、アクティブファンドはインデックスファンドに勝てない理由となります。
資産運用業高度化プログレスレポート
皆さんは金融庁が作成する「資産運用業高度化プログレスレポート」をご存じでしょうか。このレポートは、「資産運用会社等とのモニタリングや対話を通じて把握した資産運用の高度化に向けた取組みの進捗状況、それらを踏まえて更なる取組みが必要と考えられる事項や資産運用ビジネス全体の課題及び当庁の対応について」まとめた資料となっています(金融庁ホームページより抜粋)。
資産運用会社について調べた、1年ごとに金融庁で作成されるレポートですな
このレポートには現状についてだけではなく、今後の課題等も書かれています。興味がある方は金融庁ホームページにアクセスしてみてください(フル版と概要版の2つがあります)。2022年のレポートは5月下旬に公表されており、本記事ではインデックスファンド・アクティブファンドに関する箇所のみ触れていきます。
その1:同じ株価指数を指標にしているインデックスファンドでも信託報酬が異なる
同じ株価指数を指標とするファンド同士でも、成績や信託報酬は異なります。成績についてはファンドの運用会社が選んだ株や債券に違いがあるので当然と言えば当然です。金融庁は信託報酬の違いについて注目していました。これは私の予測ですが、比較的古いファンドは高めに、比較的新しいファンドは低めに設定していると思います(例:eMAXIS系)。一度決めた信託報酬の下げたくないだけだと思います。
国だって税金下げてくれないじゃん!
その2:大手資産運用会社の大半のアクティブファンドが絶不調である
レポートでは、アクティブ投資の付加価値である超過リターン(つまり運用成績)を国内株アクティブファンド444本を対象に重回帰分析(簡単に言えば、様々な要因を考慮しつつ運用成績をグラフ化して、各要因にどれくらい影響力があるかを分析したという感じです)を行いました。その結果、明らかに成績がマイナスであったファンドが32本であり、殆どが大手資産運用のファンドです。また、そのうちの23本が20年以上経過しているとのことです。金融庁からのコメントは
いずれのファンドも運用期間が20年前後と長期にわたっており、改善に向けた対応がもはや困難とも考えられる不芳ファンドが、結果として長期に継続していることは、組織のプロダクトガバナンス体制に深刻な問題があることを示唆している。経営陣が主導し、組織における検証体制自体の早期改善が必要と考えられる。
だそうです。私は、そもそもやる気ある?というファンドであると理解しました(暴論ですかね💦)
また、国内株アクティブファンドのうち約8割強のファンドは、コスト控除前では一定程度パッシブ投資を上回る運用成果を実現しているものの、その成果がコストに相殺されてしまい、顧客に付加価値を届けられていない可能性があることも言及されています。やはり信託報酬か。。。
その3:同種のファンドの信託報酬が横並び
同種のアクティブファンドの信託報酬が横に並んでいることにも触れられていました。つまり、ファンド作成時は他社のファンドを参考に信託報酬を設定し、その後一切手を加えていないということです。本来であれば各ファンドの内容に沿って信託報酬を決め、運用成績を基に見直していくべきであるにも関わらず、それを怠っているのが原因です。その会社、大丈夫なのか。。。
レポートを読んだ感想
アクティブファンドの選択は難しいと言われていますが、そもそも選択の余地もないファンドが多数存在していることが明らかになりました。また、全てのアクティブファンドが悪い、とは一切書かれていないことも注目です。
つまり、質のいいアクティブファンドは存在するけどきちんと吟味する必要はあるよ!だと理解しています。ただし、報われないファンドが多数存在するアクティブファンドより、過去のデータ・信頼があるインデックスファンドをメインに投資すべきという考えに変わりはありません。
もしアクティブファンドに投資するなら、お得な投資方法は?
もしアクティブファンドに投資するなら積立投資一択です。そもそも投資信託は中・長期で見ていく運用方法であり、少しでもリスクは分散していくべきです。
アクティブファンドの積立投資ならば楽天証券が私はおすすめです。楽天証券は様々な改悪を経ていますが、2022年7月の段階では下記のようなルールが設定されています。
- クレジットカードによる積立投資は実質「月10万円」まで可能
- インデックスファンドは楽天キャッシュで、アクティブファンドはクレジットカードで決算するとお得
楽天証券はクレジットカードによる積立投資を初めて設定した証券会社です。初期は全ての積立投資(月5万)に対して1%のポイント還元が行われていましたが、今では代行手数料(信託報酬に含まれる証券会社への手数料)が年率0.4%以上のファンドはそのまま1%還元、その他のファンド(例:インデックスファンド)は0.2%還元になってしまいました。
上記の救済措置(?)として新たな投資方法が今は設定されています。それが楽天キャッシュです。楽天キャッシュは楽天サービスに使える暗号資産みたいなものであり、クレジットカードからチャージすることで0.5%のポイント還元を受けることができます。そして月5万円まではこの楽天キャッシュによる積立投資(注意:投資にはポイント還元はなし。今だけキャンペーンによるポイント還元実施中)が可能です。つまり
代行手数料が高いファンドはクレジットカード(ポイント1%還元)で、代行手数料が安いファンドは楽天キャッシュ(ポイント0.5%還元)で決算し、合計月10万(5万+5万)まで積立することができるぞ!
もしアクティブファンドへの投資を考えている場合、楽天証券で行ってみるのはいかがでしょうか?
最後に
私はアクティブファンドに投資を行っていますが、かなりリスクをとっており、インデックスファンドと比べると投資額はかなり小さいです。皆さんもアクティブファンドに投資する場合、そのファンドの理念・計画に賛同できるかを詳しく調べ、ご自身のリスク許容度に見合った額で投資しましょう。何度も書いていますが、投資は自己責任ですよ!
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